キャドセンターは、デジタルアーカイブシステム「ADEAC(アデアック)」の運用を行うTRC-ADEAC株式会社と共同で、文化財の3Dデジタルデータを作成し、アーカイブを行っています。
腐食の進行、震災等による破損の危険性といった、維持管理の点で課題を持つ文化財。
それらを3Dデータ化し、Webサイトやデジタルコンテンツへ組み込むことにより、多くの方に文化財を知る機会を提供し、地域学習や研究等へ活用していただけることを目的としています。
また、3Dデータ化することで、現状を記録することはもとより、以下のメリットがあります。
・任意の方向へ操作することで実際の展示では見られない部分を見せられる
・形状の細かい部分や立体感を表現できる
・3Dプリンタを用いて複製品を作成し、手に取らせることができるようになる
当社が作成した3Dデータは、デジタルアーカイブシステム「ADEAC」のWebサイトにてご覧いただけます。
以下では、いくつかの作成事例を、現地での作業風景とともにご紹介します。
勝興寺(富山県高岡市)梅鉢紋蒔絵女乗物
加賀藩五代藩主前田吉徳の十一男時次郎(治脩)が、勝興寺住職として入寺の際に使用した大名駕籠(女乗り物)と伝えられています。
3Dデータによる外観、360°画像による内観をご覧いただけます。
高岡市雲龍山勝興寺/文化財デジタルアーカイブ
https://trc-adeac.trc.co.jp/WJ11C0/WJJS02U/1620295100
カリンバ遺跡(北海道恵庭市)土器と漆塗りの櫛
旧カリンバ川の南側にある、縄文時代後期の土坑墓群より発掘されました。
0.05mmの3D精度を持つスキャナを使い、細かいディテールまで忠実にデータ化しています。
カリンバ遺跡と恵庭市史料 DIGITAL ARCHIVE
https://trc-adeac.trc.co.jp/Html/Usr/0123115100/