Works 観光・イベント 東京都水道歴史館「ARガイドツアー」

END CLIENT : 東京都水道局 CLIENT : 株式会社ノムラメディアス

東京都水道歴史館にて2023年4月1日より公開となったARアプリ「ARガイドツアー」を制作しました。

東京都水道歴史館は、江戸~東京400年の大切な水道の歴史と、安全でおいしい水をお届けするための水道の技術・設備に関わる展示を無料で公開している、東京都水道局PR館の一つです。
神田上水や玉川上水などの江戸上水から、近代水道の創設、現在の水道に至るまで、規模・水質ともに世界有数のレベルに達した東京水道の歴史や技術を、実物資料や再現模型、映像資料などでわかりやすく紹介しています。

本アプリは、2階・江戸長屋の展示コーナーにて美しいアニメーション映像と音声により、展示内容を楽しみながらより詳しくご覧いただけるものとなっています。
受付で貸し出される専用のタブレット端末を使い、小学校4年生以上の方であれば、どなた様でも予約なしでご利用いただけます。

目の前に再現される江戸時代の生活風景

江戸長屋の展示コーナーは、1/1スケールで江戸時代の裏長屋を再現。設置された上水井戸は当時の生活用水として炊事や洗濯などに利用され、裏長屋の住人たちが顔を合わせる場所でもありました。
本アプリでは、ARを使い、実際の展示に対し錦絵などが合成表示され、当時の生活の様子が画面越しに体験できるものとなっています。

ARで学ぶ上水の仕組み

画面上では、上水井戸の構造や、上水をどのように運んでいるかを合成表示で見ることができます。構造を直感的に理解することができ、またナレーションやスライドなどによる解説もあり、展示コーナーを歩きながら江戸時代の上水技術を学ぶことができます。

VPSを使用した広範囲のAR表示

本アプリは、ARの技術にVPS(Visual Positioning System)を用いています。
マーカーの読み込みが不要でアプリを起動するだけで、展示コーナー全体に映像やアニメーションやガイドなどさまざまな情報が合成表示され、表示のズレといった従来のARアプリで起こりがちだった精度の問題も高精度で解決したものとなっています。
VPSは現実空間を模した3D空間を構築し、アプリのカメラ越しに現実空間と3D空間をマッチングされることでAR表示を実現します。今回のアプリでも、展示空間を3D空間として再現することで高精度かつ広範囲でのマーカーを使わないAR表示を実現しました。

現実空間と3D空間をマッチングさせることでカメラ越しにAR表示を実現

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Producer : Naoki Tani
Planner : Yosuke Shimomura / Konatsu Okamoto
Project Manager:Masaki Okamoto
Creator : Syunya Akaishi