Articles 社員インタビュー グラフィックデザイナー 業務の幅が広いから日々刺激が尽きない、充実感と成長を感じられるデザイン制作

3Dコンテンツ制作会社に入ろうとお考えの人に送る、キャドセンターの業務内容や取り組みを紹介する連載。第7回は、コンテンツデザイン開発グループ グラフィックデザインチームで活躍する、古賀 里沙さんにお話しを伺いました。

3D CGやVR/ARコンテンツを制作するキャドセンターにおいて、グラフィックデザインでどのように制作に関わっているのでしょうか。また、その業務にはどのような魅力があるのでしょうか。入社の経緯から業務の内容まで伺ってみました。

【社員プロフィール】

古賀 里沙(こが りさ)
2021年2月:株式会社キャドセンター 入社
コンテンツデザイン開発グループ グラフィックデザインチーム所属
接客業、広告代理店(デザイン担当)、デザイン夜間学校に通いながらアクリル専門制作会社を経て2021年デザイナーとしてキャドセンター入社。

デザイン職の入社でも決してギャップはない

――まず、キャドセンターに入社するまでの経歴を簡単に教えてください。

もともとデザインに関心があり、美術大学のプロダクトデザイン科で商品パッケージなどのデザインを学びました。ですが、卒業後にまず就いたのは、接客業でした。その後、やはりデザインがやりたいと思い、広告代理店のデザイン部門に転職しました。そこで制作していたのは、Webサイトやバナー、サムネイル画像などです。次にアクリル製品の制作会社に転職し、百貨店の化粧品売場などで使われる展示用什器のデザインや設計などに携わりました。そしてたどり着いたのが、キャドセンターです。

――大学で学んだデザインを中心にキャリアアップを図ってきたのですね。キャドセンターはARやVR、3Dなどのコンテンツ制作が中心となる印象がありますが、デザインとは少し距離があるとは思いませんでしたか?

それまでのデザイン業務とはそれほど大きなギャップがあるとは思いませんでした。プロダクトの形態こそ異なっても、ユーザー目線でユーザーのニーズを満たすものを作るという部分は共通しているからです。その意味で、キャドセンターでも大学で学んだプロダクトデザインやこれまでのキャリアが十分に活かせそうだなと思いました。そして、ロゴデザインからWebデザインまで幅広く携われるうえ、案件の最初から最後まで一貫して制作に参加できるというところも素敵だなと感じました。広告代理店では、スポットの制作をやらせてはもらえましたが、最初から最後まで制作にずっと関わることはできなかったので。また、実は大学時代に3D CADソフト「Rhinoceros 3D」を使用していましたし、アクリルの制作会社でも3Dの作図を経験していたため、せっかく身に付けた3Dのスキルも活かせる会社がいいなと考えていました。そのため、3Dも扱っているキャドセンターは、私にとってはかえって魅力的でした。

――かなりしっかりした業務のイメージを持ったうえでキャドセンターに入社されたのですね。実際に入社してみて、イメージと違う部分はありましたか?

キャドセンターのWebサイトなどにも業務内容に関する紹介が多々あったため、会社自体の印象はそこまで変わっていません。ただ、実務で担当するデザインについては、それまでに経験してきたものと結構差がありました。

広告代理店時代はソフトでかわいい女性向けのデザインを手がけることが多かったのですが、キャドセンターではマンションなど不動産関連の案件も多く、高級物件などは気品があるオシャレなデザインが求められてきます。たとえば、豪華な金のロゴや細いフォント、シンプルなレイアウトや無機的な配色などなど……。

そのため、入社当初はそのあたりのギャップに戸惑うこともありました。それでも、入社から3年少々経った今では、そういったデザインにもかなり慣れることができました。日頃、オフィスではすぐ近くに上長がいて、案件に適したデザインにするためにどうすべきかを親身になってアドバイスしてくれることが大きいと感じています。

手がけるデザインの幅は広く、提案によってスキルアップの機会も

――部署で手がけているデザイン業務について、もう少し具体的に教えてください。

私の所属するグラフィックデザインチームでは、本当にいろいろなデザインを手がけています。デザインに関するものなら何でも扱うと言ってもいいかもしれません。Webサイトデザインはもちろん、アプリのUI/UXもデザインしますし、コンテンツに必要なイラストを描いたり、パンフレットや提案書など紙の資料を作ったりもします。

それから、3Dの専門チームが別にありますが、グラフィックデザインチームでもデザインに関連して3Dを扱うこともありますね。ひと言でまとめると、案件のビジュアルやブランディングに関わるデザインは、すべてうちのチームが担当しています。このように、2Dや3D、デジタルやアナログといった形態を問わず、さまざまなデザインに携われることがキャドセンターのグラフィックデザインチームの魅力で、日々刺激が尽きません。

国土交通省近畿地方整備局大和川河川事務所 ARアプリ「亀の瀬地すべりナビ」

このARアプリ制作ではUI/UXや画像加工を担当。ボタンひとつにしても、タップしたくなるデザインや、子どもや高齢者でも操作しやすいサイズなどにこだわったとのこと。制作を通して古賀さんは、ユーザー目線の大切さを再確認できたといいます

コープ・ラボ たべる*たいせつミュージアム「おべんとう作りゲーム」

9面マルチモニターとKinectコンテンツを使ったこの体験型ジェスチャーゲームの制作では、画面デザインを担当。お弁当のおかずから、背景のイラスト、装飾まで、楽しげなタッチでていねいに仕上げられています

――デザインを幅広く手がけていることがよくわかりました。その分、入社後もいろいろなスキルを身に付ける必要があったと思いますが、どのように学んでいったのでしょうか?

まず、上長から懇切ていねいに指導していただきました。上長は様々なデザイン経験があります。デザインセンスはピカイチだし、デザイン全般が得意で、できないことはありません!そのような上長がすぐそばで、先生のように親身になってデザインをチェックしながら教えてくださるので、ぐんぐんスキルアップしていけます。

また、独学でもスキルを積極的に身に付けるよう心がけてきました。たとえば3DCG制作ソフトの「Blender」なども、YouTubeや書籍を参考にして学んでいます。そして、私はこれまでBlenderを案件で使用したことがありませんでした。最近、デザイン表現でBlenderを案件に使うことをディレクターに提案してみたところOKしてもらえ、実践で取り入れることにもなりました。このように、自分のスキル次第で提案を受け入れてもらえる自由度の高い環境でもありますから、日々やりがいを感じて成長していけますね。

――部署の雰囲気についても教えてください。

私を入れて4人のチームですが、雰囲気は結構静かですね。こだわりを持っている人が多く、それぞれ目の前の仕事に集中している感じがあります。しっかりと作業に打ち込みたい人にとってはちょうどいい環境かもしれません。

週2回開かれるチームミーティングでは、スケジュールなどの確認とあわせて雑談もします。X(旧Twitter)などで話題になっていることについて話したり、お互いに情報交換したり。また現在、他部署のメンバーがデザインの研修にきているので、サポートの声かけなどもよくありますね。

――他部署とのコミュニケーションもありますか?

共同して制作を進めることが多い開発チームの人とはよくコミュニケーションを取りますね。たとえば、作った画像などの素材を書き出して開発チームに渡すのですが、そのときに間違いがないよう、書き出しの方法や仕様などについて確認します。また、イラストなどのアニメーションの演出を開発チームが担当する場合には、求めている動きの表現について詳しく相談しますね。Webサイトの制作時には画面の遷移の流れについて、ツールを使ったりしながら開発チームと相談することも少なくありません。

キャドセンターの開発チームにはデザインに精通した人も多いので、こうしたコミュニケーションがスムーズで、とても助かります。デザインの相談に乗ってもらえたりして、制作しやすいです。また、開発チームとのやり取りがスムーズになるよう、開発チームが混乱しない素材の書き出し方などについて、上長から技術的なサポートをいただけるのもありがたいですね。

幅広い案件と一気通貫で担当できるのが魅力

――デザインするうえで心がけていることはありますか?

ユーザー目線で制作することを大切にしています。どの年代のどういうユーザーが使うかということも、具体的に想定したりして。そしてユーザーはもちろん、クライアントや営業担当者など、関係者全員を納得させなければいけません。そういった視点で日々制作するよう留意しています。

インターネット上から大分県立歴史博物館の展示を鑑賞できる「バーチャルミュージアム 旅するれきはく」は、特に思い入れがあるコンテンツです。クライアントやユーザーの期待するものを考えて、歴史ある博物館のおもむきやコンテンツの印象を壊さないよう、よく下調べして制作しました。たとえば配色では、和のテイストを意識して、彩度を抑えたり、パステル調でなくちょっと黒を入れたり、トーン・アンド・マナーを調整したりしています。

大分県立歴史博物館 Webサイト「バーチャルミュージアム 旅するれきはく」

このWebサイト制作では、レイアウトからUIデザイン、組み込みまで広く担当。「展示室」ページでは、画面に表示される室内をドラッグすることで360度見わたせる技術も駆使しています。入社後2か月ほどで受け持った最初の大型案件ということもあり、古賀さんにとって、もっとも印象深い作品となったそうです

――クライアントからの評価はどうですか?

ありがたいことに、「バーチャルミュージアム 旅するれきはく」では、いいリアクションをいただき、先方もとても満足されたご様子でした。デザイン案をご提案すると、すぐ「こういうテイストでいきましょう!」とおっしゃっていただき、そこから最後までスムーズに進んだので、狙い通りガッチリはまった感じでした。

――今後、どのようなキャリアを築いていきたいですか? あわせて、会社に求めるサポートもあれば教えてください。

上長のような、確かな技術を持ったデザイナーを目指したいと思います。上長は、デザインの技術が高いうえに、スケジュールの交渉や進行管理も含めて、すべてを1人で完璧にこなしてしまいます!そんな自立したデザイナーになれたらうれしいですね。そういったスキルは日頃上長から学ばせてもらっていますが、さらに、外部の研修や資格などについても、社内の資格取得支援制度をうまく活用できればと思います。ちょうどスキルアップのため、色彩検定を受けたいと思っているところです。

――最後に、デザイナーにとってキャドセンターにはどういう魅力があると思いますか?

キャドセンターはさまざまなデジタルコンテンツに関われる会社です。さらに、ポスターやのぼりなどを制作することもあります。このように幅広い案件に関われるところが最大の魅力ではないでしょうか。しかも、案件の最初から最後まで一貫して制作に参加できるので、充実感も大きいです。いろいろなことにじっくりチャレンジできる環境ですから、やりがいを求めている人にピッタリの会社かもしれません。

インタビューでは仕事周りを中心に伺いましたが、プライベートも少し覗ける直筆アンケートを最後にご覧ください!

グラフィックデザインチームながら、デザインする幅は広く、刺激的だと話す古賀さん。日々スキルアップできるといいます。さまざまな経験を積めるので、デザイナーにとってキャドセンターはピッタリですね。

まとめ/理感堂 冨増寛和