Articles 社員インタビュー プロジェクトマネージャー 多彩な経歴が活かせるプロジェクトマネージャー。舵取り役だからこそ得られる楽しさとやりがい

3Dコンテンツ制作会社に入ろうとお考えの人に送る、キャドセンターの業務内容や取り組みを紹介する連載。第4回は、キャドセンター プロデュースグループ 営業2部でプロジェクトマネージャーとして活躍する、岡本真希さんにお話しを伺いました。

大学卒業後はバンド活動に励み、その後、ポータルサイトを手掛けるシステム会社に就職。広告代理店への転職を経て、2014年にキャドセンターに入社してからは、プロジェクトマネージャーとして活躍する岡本さん。一風変わった経歴が、制作の舵取り役となるプロジェクトマネージャーという仕事に、どのように活かされているのでしょうか? 大学卒業から現在に至るまでの岡本さんの歩みや、プロジェクトマネージャーの楽しさ、やりがいをじっくり語ってもらいましょう!

【社員プロフィール】

岡本 真希(おかもと まさき)
2014年2月:株式会社キャドセンター 入社
プロデュースグループ 営業2部所属。
前職ではプログラマー、SEとしてポータル系サイト制作やWeb系広告代理店でリスティングを経験。進行管理にも携わってきた経験を活かして、プロジェクトマネージャーとしてキャドセンターに入社。
現在も受注したコンテンツ制作におけるクライアントとの詳細な要件定義、社内・社外のスケジュール調整やクライアントからの要望・仕様変更に対応、納品時の現場作業までを担当するプロジェクトマネージャーの主要メンバーとして活躍中。

就職動機は漫画だった。バンド活動、SE、プログラマー…さまざまな経歴を重ね、たどり着いたキャドセンター

――前職までの経歴と、転職のきっかけについて教えてください。

大学卒業後、ヘヴィメタルのバンド活動をしながらフラフラとしていたときに、裏社会を舞台にした漫画を読んで「このままフラフラしていると、この漫画の登場キャラクターのように人生が悪い方へ進んでしまう」と焦り、就職を決意しました。入社したのは、ポータル系のサイトなどを運営しているシステム会社。SEやプログラマーとして、いわゆるデータベースまわりの「MySQL」や「Microsoft SQL Server」などの技術を学びました。そこで約9年働いて、次に転職したのが、Web系のリスティング広告を手がける広告代理店でした。ただ、この会社は入社してみると毎日火を吹くような忙しさで。体調ばかりか精神的にもかなり疲弊してしまい、ここで長く働くことは自分のためにならない、とすぐに転職を考えたんです。もう失敗したくないという気持ちで転職エージェントに相談したときに、紹介された会社の中の1社がキャドセンターでした。

――複数の選択肢があった中で、なぜキャドセンターを志望したのですか?

面接時に見せてもらったiPadのコンテンツが印象的だったんですよね。ジャイロ機能を使って、新築マンションの外観や内観を見られるコンテンツです。それまではずっとWeb系の仕事に携わってきたので、端末を使ったアプリを見ることがほとんどなく、新鮮な気持ちになったのを覚えています。また、転職エージェントの方から、「岡本さんの経歴だったら、ディレクターやプロジェクトマネージャーのほうが向いていると思いますよ」と提案されたことも影響しています。

僕自身も、プロジェクトマネージャーという職種には興味を持っていたこともありました。1社目在職時に、開発部が作ったソースの改修などを行なっていたのですが、自分で手を動かすよりも、大枠を作って進行していくほうが楽しそうだなと思っていました。ですから、キャドセンターが募集していたプロジェクトマネージャーという職種は魅力的に映ったんです。

――おぼろげながらも、プロジェクトマネージャーのような立場を志望する考えがあったのですね。

そうですね。制作物の方向性を決めて、その中の細かい部分はそれぞれのプロフェッショナルにお願いする。そうして、自分が頭の中に描いた成果物ができあがることの喜びはもちろん、工程上でもスケジュール通りに進み、かつ利益もしっかり出る、ということの前線に立てる仕事はとても楽しく魅力的なのだろうな、と思っていました。

最もクオリティが高いものを効率よく作るのがプロジェクトマネージャー

――現在担当しているプロジェクトマネージャー業務の概要について教えてください。

営業が受注してきたプロジェクトに対して、予算とスケジュールが決まっている中で、最もクオリティが高いものを効率よく作る、その「先導役」です。僕は展示施設の常設コンテンツや、イベント等で使うVR・ARアプリなどのプロジェクトを担当することが多いのですが、クライアントからの要望を細かくひも解いて、各部署にわかりやすく渡していくのもプロジェクトマネージャーの大事な役割ですね。

具体的には、プロジェクトを受注したら、制作・開発を交えてキックオフミーティングをして、その後、納品までのデイリースケジュールを作ります。例えば、アプリ開発の場合は、全体的なフローをまとめて、必要な素材があれば手配し、納品までの間に発生するクライアントチェックにも立ち会います。修正対応時にも、クライアントから戻って来た内容を制作や開発と読み合わせて、修正していく。これらが、プロジェクトマネージャー業務の基本的な流れになります。

――これまで経験してこなかった職種ということで、キャドセンター入社当時に苦労したエピソードがあれば教えていただけますか?

入社して初めて携わったのは、面接時に見ていたような、ジャイロ機能を使った、新築マンションに関するコンテンツ制作のプロジェクトでした。そのころはOJTでどんどん現場を任せていこうという風潮だったので、入社して1週間くらいで早速クライアントと打ち合わせることになり、「こういった機能はできるの?」と聞かれたのですが、そのときは何もわからなくて、「持ち帰って確認します」と答えるしかありませんでした。専門的な知識や経験が不足していると、実感した瞬間でしたね。僕よりあとに入社したメンバーだと先輩から丁寧に指導してもらっていたので、正直ちょっとズルいなと思いました(笑)

――専門的な知識について、どう学んでいかれたのですか?

制作や開発の担当者が打ち合わせでポロっと口にした言葉を都度調べて、徐々に吸収していきました。社内の打ち合わせではとりあえず「わかったふり」をして、後で調べるんです。あとは、クライアントに対しても、社内のメンバーに対しても、何でも相談できる関係づくりが大切だと感じたので、その点を意識してコミュニケーションを取るようにしていきました。

――特に印象に残っている案件はありますか?

NHK紅白歌合戦の映像制作と、「広島 PEACE PARK TOUR VR」です。NHK紅白歌合戦の映像制作は、制作期間が2週間ほどしかなかったことが一番キツかったですね。CGアニメーションとなると、どうしてもレンダリングに時間がかかってしまうので、とにかく時間がありませんでした。そんな中で、クライアントに納得してもらえるように、提案を含めうまく舵を取っていくのに苦労しました。

広島 PEACE PARK TOUR VR」は、被爆直後の様子と、そこから復興していく様子を見せていく再現VRのコンテンツです。原爆の悲惨さをしっかり見せる必要があると同時に、その後の復興を印象づけることで希望が感じられるコンテンツにするため、いかにバランスの良いシナリオに着地させるのかがキーポイントでした。クライアントも監修のご担当者様もそれぞれに強い思い入れがあり、ここでも、「舵取り」が重要でした。最終的には満足していただけましたし、僕自身も広島の復興の歴史や思いを伝えるコンテンツに携われたことにとても意義と達成感を感じました。

第71回NHK紅白歌合戦でアーティストのパフォーマンス背景として上映された映像

「自分の期待を超えたものが仕上がって来る気持ち良さ」。プロジェクトマネージャーのおもしろさとやりがい

――プロジェクトマネージャーは進行管理がその要となるとおもいます。岡本さんが思う、「進行管理に向いている人」とはどんな人でしょうか。

「こうあるべき」と、雁字がらめになりすぎず、ある程度のらりくらりとしていることがポイントかな、と。もちろん、のらりくらりとしつつも、重要な場面では的確に回答し、クライアントに言われたものをしっかりイメージできていることが大前提です。あとはコミュニケーション能力高い人。前職の上司に、「お前のいいところは、敵を作らないところ」と言われたんです。「いつの間にかみんなが味方になっている、そんな空気作りが上手だよね」と。特に意識したことはありませんでしたが、相談しやすい関係づくりのミソは、まさにそのあたりにあるのかなと思います。お客さんはもちろん、社内の営業や、制作・開発からの相談にもきちんと耳を傾けて、できる限り応えるようにしています。

――プロジェクトマネージャーのおもしろさや、やりがいを教えてください。

制作物の方向性や内容の大枠を決められる楽しさがありますし、調整したプランを制作・開発に依頼して、あがってきたコンテンツは自分の期待を大きく超えるものが多いので、気持ちよく仕事ができています。クライアントからも、「いつも期待していた以上のコンテンツができ上がってうれしいです」と言ってもらえることが多いので、そこもやりがいを感じるところです。

それから、受け身に徹さないよう心がけてもいます。最低でも1つ以上は必ず提案するようにしていて、クライアントへその提案が通ったときには、素直に「やっていてよかった」と感じます。

――冒頭で、大学卒業後にはヘヴィメタルバンドの活動をしていたと伺いました。現在も活動は続けられているんですか?

そもそも大学でバンドサークルに入っていて、卒業するタイミングで、先輩と後輩が集まって、バンドをやろうという話になって本格的に活動をスタートさせました。ヘヴィメタル系のサークルだったので、自ずとヘヴィメタルのバンドになったんですが、オリジナル曲を作り、月に1回ほどライブをやっていました。就職するタイミングでインディーズデビューが決まり、CDを2枚出したりもしたんですが。その後、2018年に解散。今は、前職の同僚と結成したしがないデスメタルバンドで活動していて、2~3か月に1回、ライブをしています。暇を見つけて作曲活動や毎日ギターを弾いて、テクニックを落とさないようにしていますよ。

――バンド活動の経験で業務にも活きているな、と感じるところはありますか?

クリエイティブという意味では、現職との共通点も多いと思います。ヘヴィメタルって、ギターもベースもドラムも、自分のテクニックをとことん磨くんですよ。そして、負けず嫌いな人間が多い。だから、たとえお客さんから無茶な要求をされても、簡単に「できません」とは言わない。プライドを持って、より良くしていこうと思えるのもバンド活動でつちかった意識かな、と。

そもそもバンド活動って、社会の縮図みたいなものかもしれません。メンバーとの人間関係を円滑に保つのもそうだし、ライブをするために集客して、満足してもらって、次の作品や舞台へとつなげていくという流れは、プロジェクトマネージャーの業務に通じるところがあります。両立するのが大変では? という話では、バンドも仕事も自分の「やりたい」という気持ち次第で、時間はいくらでも作れるものなのかなと思います。

さらなる効率アップを目指して、「営業もできるプロジェクトマネージャーになりたい」

――今後の目標を教えてください。

数字も含めてコントロールできる人間になりたいです。営業が受注してきた仕事の進行管理をするだけではなく、営業的な立ち回りもできる人を目指しています。例えば、クライアントから相談を受けたときに、「金額が関わるところなので、営業に確認します」と回答するパターンが多い。そのために、どうしても一度時間を頂戴することになってしまうので、そこも自分で巻き取って、うまくコントロールできれば、より効率的に仕事ができると思うんです。

スキルアップについては、常に新しいことにアンテナを張っている制作や開発が話したキーワードをその都度調べて、吸収していくことが近道なのかなと考えています。そうすれば、自ずと知識が増え、点と点が線になり、そこからまた新しい発想が生まれるのではないかと考えています。何も最初からバッチリ専門知識を理解する必要はなくて、知識を「浅く、広く」持つことが、「こんなことができるかも」という興味につながり、スキルアップするための下地にもなるはずです。

―最後に、これからCCCにエントリーする人へ、メッセージをいただけますか?

キャドセンターは、携われるプロジェクトの規模が大きく、社会的意義のある案件も多いので、やりがいを持って働けると思います。制作・開発の経験があり、そこから次のステップを目指したいとか、クライアントとコミュニケーションを取りながら自分でコンテンツのアイデアを考えたいとか、そういう発想を持っている人はもちろんですが、知識や経験が少なくても「自分から学ぶ姿勢」や、「広く浅く、でも積極的に知識を吸収していくマインド」があれば、どんどん成長できる環境が整っています。CGアニメーション、VR、AR、AIなど、先端技術を積極的に取り入れている会社なので、そういう先進技術に触れられるところもキャドセンターの魅力です。

ここまでバンド活動や多彩な経歴、そしてプロジェクトマネージャーの業務内容と魅力、とたくさんの話をお伺いしました。仕事と趣味を見事に両立し、パワフルな日々を過ごす岡本さん。「常に上を目指す負けず嫌い」とご自身を分析する岡本さんのプライベートも知れる直筆アンケートを早速見てみましょう!

多彩な経歴と経験からコミュニケーションの重要性を知った岡本さん。その高いコミュニケーション力とバンド活動でつちかった創造力で次にどんな提案をしてくれるのか。今後の活躍を楽しみにしています!