Articles 社員インタビュー CG制作 1人ひとりがゼネラリストである心強さ。キャドセンターのCGアニメーターが語る、転職と出向を経て知った自社の魅力

3Dコンテンツ制作会社に入ろうとお考えの人に送る、キャドセンターの業務内容や取り組みを紹介する連載。第3回は、キャドセンター 映像/グラフィックグループ CGチームの主要メンバーとして活躍する井手雅恵さんにお話しを伺いました。

「中学生のとき、映画『スパイダーマン』のメイキング映像を観たことが、CGに興味を持ったきっかけでした」と、話す井手さん。映画のワンシーンのなかにある何気無い背景がCGであることを知って「これがCGだったんだ! すごいな、おもしろそうだな」と感じた井手さんは、その後もCGへの興味を持ち続け、デジタルハリウッド大学に進学し、2011年にキャドセンターに入社。現在は、不動産分野の3DCGアニメーション制作を手がけています。3DCGアニメーションクリエイターとしての業務内容や、仕事の楽しさ、グループ会社への出向経験で学んだこと、今後の展望などをじっくり語ってもらいました。

【社員プロフィール】

井手 雅恵(いで まさえ)
2011年:株式会社キャドセンター 入社
2017年:キャドセンター 退職
2018年:キャドセンター 復職
2020年:グループ会社のaex.incへ出向
映像/グラフィックグループ CGチーム所属
大学時代には、キャラクターのCG制作を中心に学ぶ。そのスキルを活かして、キャドセンターに秋採用で入社後、3DCGアニメーターとして活躍した。その後、アニメ・ゲーム関連のCG制作会社に転職したが、一年ほどでキャドセンターに復職。再び3DCGアニメーターとして活躍するなかで、グループ会社のaex.incへ出向し、キャラクターモーションなどの技術を身につけた。
現在は、CGチームに所属し、不動産分野の3DCGアニメーション制作を手がけるほか、展示会や企業のミュージアムなどで展示されるコンテンツ用映像の制作にも携わっている。

「不安」を「安心」に変えてくれた、キャドセンターの「何でも聞ける」風土

――大学で学んだことと、キャドセンターに入社されるまでの経緯を教えてください。

デジタルハリウッド大学で、3DCGアニメーション全般を学びました。当時使っていたソフトは主に「Maya」で、キャラクターの作り方なども幅広く勉強しました。ただ、3年生の時に半年ほど語学留学をした関係で、就職活動も卒業制作も遅れてしまって。「どうしようかな」と思っていたところで、キャドセンターの秋採用の求人を見つけたんです。さまざまな仕事に幅広く関われそうな会社だなと思って応募してみたところ、とんとん拍子に話が進んで入社に至ったんです。

――現在の業務内容はどういったものになるのでしょうか?

現在は、3DCGアニメーションクリエイターとして、新築マンションの完成予想図や、周辺環境、そこでの暮らしなどをまとめたCG映像を制作しています。このほかにも、展示会や企業のミュージアムなどで展示されるコンテンツ用映像の制作にも携わっています。

業務上で調べるCG関連のチュートリアルやサイトは海外のものが多いので、学生時代に語学留学を含め英語を勉強していたことは助けになっています。技術面でも、大学で基礎を学んでいたことで、入社してから初めて使用するツールを操作するときも勘が働いたりして手探りながらも進めることができたので、やっぱり基礎は大事だな、と思います。

――キャドセンターへの入社まではとんとん拍子で決まったとのことですが、入社当時に苦労したことはありますか?

入社するまで不動産や建築分野にはまったく触れてこなかったので、正直、当時は不安でいっぱいでした。「Cinema 4D」や「3ds Max」など、使用するソフトも初めて触れるものばかりで、一から勉強しなければならなかったので「自分にできるのか」と不安でしたね。でも、教育を担当してくれたチューターの方や先輩社員が手取り足取り教えてくれたおかげで、半年ほどで基本的な操作をこなせるようになり、なんとか初めての納品まで無事にたどり着くことができました。

――新入社員へのフォロー体制があるので安心して仕事を進められたのですね。

今少し触れましたがキャドセンターには「チューター」という、マンツーマンで指導してくれる制度があるので、疑問や不安があればすぐに相談することができます。わからないことを逐一聞ける環境が整っているのはキャドセンターの魅力だと今でも思っていますし、右も左もわからなかった当時はとても助かりました。

――はじめて納品を終えたときの達成感はいかがでしたか?

達成感というより、「やっと終わった~!」という安心感のほうが勝っていましたね。

井手さんがはじめて担当したマンション販促用アニメーションの1カット

――そんななか、アニメ・ゲーム関連のCG制作会社に一度転職したと伺いました。どのような思いで転職を決意されたのでしょうか。

キャドセンターで3DCGアニメーションクリエイターとして働いていくなかで、シンプルに「環境を変えてみたい」と思ったのがきっかけでした。それなら違う分野に行ってみようと考え、遊技機のCGアニメーション制作を手掛ける会社に転職したんです。でも実際に転職してみてから、思うところもあり、キャドセンターへ復職しました。

――キャドセンターに復職を決めたきっかけはどのようなことだったのでしょうか。

復職のきっかけは、私がキャドセンターで所属していたチームの忘年会に呼ばれたことです。まさか辞めた後に誘ってもらえるなんて思ってもみませんでしたから、驚きましたし、何よりうれしかったですね。そのとき、こういうコミュニケーションも含めて、キャドセンターの働く環境のよさに改めて気づいたんです。丁度、今後について悩んでいたこともあったので、「戻ってみたい」とキャドセンターへの復職を考えるようになりました。

――復職後もそうしたコミュニケーションによって助けられたりしましたか?

チームのコミュニケーションや先輩のアドバイスには、入社当時と変わらずとても助けられました。私自身もそれを受け継いでいきたいと思っていて、後輩が困っていそうなときには積極的に声をかけるようにしています。さらに後輩も次へとつないでいってくれたら嬉しいですね。

疑問に的確な答えが返ってくることの心強さ。約半年間の出向経験で気づいた、キャドセンターの魅力

――グループ会社にも約半年間出向したと伺いました。どのような経緯だったのか教えていただけますか?

先方から出向の話が持ち上がったと聞いています。当初は「数人で1週間ほど出向する」という話だったのですが、それが最終的には、「出向者は1人で、案件の最後まで関わる」という話になり、私が出向させてもらうことになりました。

――出向先では、キャラクターモーションの制作に携わられたと伺いました。環境や業務が変わったことで不安はありましたか?

キャドセンター入社時と同じで、不安でいっぱいでした。業務内容も違うし、キャラクターモーションを手掛けるのも学生以来でしたから。でも、学生のころから興味のあったキャラクターモーションに携わるチャンスだと、前向きに考えて、出向に臨みました。

――キャラクターモーションにはずっと興味をお持ちだったんですね。

はい、いつかキャラクターモーションに関われたらいいなと、ずっと考えていました。ですので、出向は願いがひとつ叶う「チャンス」でした。そのキャラクターモーションの技術を身に付けられたことはとても力になりましたし、環境面においても一歩引いて、キャドセンターを外から見られたことはいい経験になりました。

――外から見たキャドセンターをどう感じられたのでしょうか。

一般的な制作会社と同様、出向先では「分業制」で仕事を進めていきました。そこがキャドセンターは違っているんですね。キャドセンターでは、キックオフから納品まで、すべてを1人で担当することも珍しくありません。これはキャドセンターの大きな特徴であり、1人ひとりがゼネラリストとなる強みでもあると思っています。本当に1人ひとりが責任を持って幅広い業務を担当しているので、質問をすれば的確なアドバイスがバッチリ返ってくるんですよ!

――出向の経験で変わった意識などはありますか?

時間配分への意識を持つようになりました。先ほどもお話した通り、出向先では分業制だったので、常に時間を気にしていないと、ほかのメンバーに負荷がかかってしまうんです。キャドセンターは、1人ひとりが何でもできるだけに、自身で解決さえできれば、と時間配分が疎かになったり、コミュニケーションが不足してしまったりする可能性があるのではと気付きました。そこで、最近では、チーム全体のミーティングだけでなく、もっと少人数でのミーティングも積極的に行うようになりました。少人数なので気兼ねなく、雑談を交えながら「こんなことを調べてみた」「この新機能が使えそう」など、気軽に話せる場を設けています。

「何でも聞ける」企業風土を次の世代に

――キャドセンターだけではなく出向先でも技術を学ぶなど、たくさんの技術を習得されてきたと存じます。さらにこれから学びたいことがあれば、ぜひ教えていただけますか?

当社ではCG制作ソフト「Blender」を導入し始めたので、まずは、このソフトで従来から使用していたソフトと変わらないくらいのクオリティで絵作りできるようになりたいです。新しい取り組みとしてゲームエンジン「Unreal Engine」を使い始めた社員もいるので、私もほかにAIを含め、新しいソフト、技術を積極的にキャッチアップしていきたいです。これは新技術とかではないんですけれど、その第一歩として、展示会などで展示するコンテンツの内容をガイドする3Dキャラクターを制作できれば、と思っています。

――最後に、今後の目標を教えてください。

実は「これをやり遂げた」という感覚はまだないので、そう感じられるようにスキルを磨き、経験を重ねていきたいです。それから、チームの環境作りについても意識していきたいですね。カメラの角度を1度変えるところから始まり、本当に何から何まで先輩に教わりました。だからこそ、私も後輩が困っていたら、声をかけたり、サンプルデータを作って渡したりして手を差し伸べたい。キャドセンターに受け継がれる、「何でも聞ける」企業風土を次の世代に継承していきたいです。もちろん、一から自分で世界を作れる空間表現のおもしろさも、後輩たちに伝えていきたいですね。

ここまで、CGの世界にハマったきっかけや、業務内容、外から見てわかったキャドセンターの魅力などについてたっぷりと話をお伺いしました。ここからは、井手さんの内面にもっと迫るべく、アンケートで気分転換の仕方や休日の過ごしかたについて聞いてみました!
ご自身を「興味を持ったことには『猪突猛進』かも」と言う井手さんの直筆アンケートを早速見て見ましょう!

映画のメイキング映像をきっかけにCGで表現することの魅力を知った井手さん。その後、デジハリへの進学、キャドセンターでの3DCGアニメーションクリエイターとしてのキャリア、と着実に夢を叶えてきました。次はどんな世界を作り出してくれるのか、3Dキャラクターの制作、運用も楽しみにしています!