Articles 社員インタビュー マネジメント 共感できる仲間とともに成長を続ける、CG制作チーム・新リーダが見るみち

3Dコンテンツ制作会社に入ろうとお考えの人に送る、キャドセンターの業務内容や取り組みを紹介する連載。第10回は、映像/グラフィックグループ CG制作チームで活躍する、小須田 諭さんにお話を伺いました。

以前、個人事業としてCG制作を行っていたという小須田さん。キャドセンターという大きな組織の一員として働くことになり、どのような変化があったのでしょうか。また、小須田さんは2024年9月から新しくCG制作チームのリーダーに就任。これから本格化していくチームマネジメントに対する思いについても語っていただきました。

【プロフィール】

小須田 愉(こすだ さとる)
2015年7月:キャドセンター入社
映像/グラフィックグループ  CG制作チーム所属
CGパース制作会社、CGパースの個人事業を経て、2015年からキャドセンターのCG制作チームに所属。2024年9月、CG制作チームのリーダーに就任。

未経験からCG制作の世界に挑戦、個人事務所を経てキャドセンターへ

――もともと、CGパースの制作会社で勤務されていて、そこから個人事業として独立されたと伺いました。そのあたりの経緯を聞かせてください。

CGパースの制作会社に入ったのは32歳のときですね。それまではまったくCGを触ったことがない初心者だったのですが、絵の苦手な自分でも、住宅やマンションの完成イメージなどのきれいな空間を作れるところに魅力を感じて挑戦しました。ただ、1年半ほど経った頃、あのリーマンショックの煽りを受けて、会社がなくなってしまったのです。

そんなとき先輩に声をかけてもらえたのです――「一緒に独立して事業をやらないか」と。それで彼と一緒に個人事務所を立ち上げて、それまでと同様にCGパースの制作を続けていくことにしました。

――個人事業ならではの苦労もあったのでしょうか?

いろいろとありましたね。まず、他に頼る人間がいないため、自分の案件は自分自身で何とかしなければなりません。知らない知識が必要になれば自分で調べて何とかするしかありませんし、何かと心細かったですね。そして、キャパシティに限りがあるので忙しいときには、これ以上仕事が来たら受けられないという心配もありましたし、逆に仕事が少なければ、それはそれで心配になっていました。個人事業を通じて、マンパワーや組織力の大切さを痛感しました。

――そこからどういった経緯でキャドセンターのCG制作チームに入られたのですか?

その後、7年間ほど個人事業としてCG制作を続けていきました。その間にキャドセンターからも仕事を受注していて、長い付き合いがあったのです。そしてある日、当時CGチームの責任者であった橋本 拓より(現社長)、キャドセンターで一緒に働かないかとスカウトされまして。突然のことでしたし、個人事業もそれなりに充実していた部分があったので、正直ちょっと迷いました。ですが、キャドセンターという実績ある大きな組織ならではの魅力を感じて、一緒に事業をしてきた仲間とともに、思い切ってキャドセンターのCG制作チームに入ることに決めました。

あらゆる分野に通じた経験豊富な仲間たちとともに働く心強さ

キャドセンターでも作るものは以前と同じCGパースが中心でしたが、環境はまったく違いました。先ほどもお話ししたように、個人事業のときは自分の案件は自分だけで何とかこなすしかありませんでしたが、キャドセンターにはCGのあらゆる分野にそれぞれプロフェッショナルがいて、いつでも知識やスキルを共有できる環境です。技術的にもキャパシティ的にも、経験豊富な共感できる仲間にしっかりとサポートしてもらえるのは本当に大きいと感じました。

優秀な多くの仲間からCG制作の幅広い知見を得られ、自分自身のスキルアップにもつながりました。先輩たちからレクチャーを受けて、新しい分野の案件もこなせるようになっていきましたね。

――CG制作における専門ツールなど、制作環境についてはいかがでしょうか?

ハードウェア面では、ハイスペックなゲーミングPCやワークステーションなどが導入されていて恵まれた環境です。でも何より魅力的なのは、ソフトが充実していること。1本だけで何十万円もする最新の専門ソフトが、何十本もあるわけです。CG制作は1つのソフトだけで完結するわけではなく、実現したい内容に応じて複数のソフトを使い分ける必要があるので、求めている内容に対応するソフトがすぐ見つかるのは本当にありがたいですし、表現の幅も広がります。必要であれば新たにソフトを導入することもできますし、満足しています。

――今までと環境が変わり、苦労された部分もありましたか?

第一線を走る企業だけあって、教育係の先輩の要求水準も非常に高く、時にはダメ出しに落ち込むこともありましたが、自分のスキルや知識がどんどん向上していくのを感じることができました。そうした細かな教育を含めてサポート体制がしっかりしていることには感謝しています。

メンバーの個性や強みを活かせるチームリーダーを目指して

――現在所属されているCG制作チームの体制について教えてください。

CG制作チームは規模が大きく、現在東京本社で所属しているのは20人程度。これだけ多くのメンバーがいますから、もし困ったことやわからないことがあっても、お互いにすぐサポートし合えて心強いですね。もちろん、案件ごとに数人単位でまとまることはあります。それでも、メンバー間の垣根をなくそうという方針があり、チームとしてはあえて細かく分かれていません。そうすることでチーム力の向上につながれば良いと考えています。

――このインタビューの前月(2024年9月~)からは、CG制作チームの新リーダーに就任されました。

2015年に入社してから今年で9年になるわけですが、まだまだリーダーの仕事は自分にとって重いな、というのが正直なところですね。リーダーになる前にサブリーダーを務めてはいましたが、1年ほどの短い期間だったので十分に準備できたとは言えません。それでもリーダーの職を受けた以上、これから自分なりのリーダー像を模索していきたいと考えています。

――大所帯ですのでチームのマネジメントも大変そうですね。

これまで個人としてはCG制作の中でも特定の分野を中心に担当してきましたが、これからはリーダーとして自分が触れてこなかった分野の技術も把握して、チームメンバー全員をフォローしていく必要があります。現状はまだ日々精一杯という状況です。

そんななか、頼れるサブリーダーが2人いてくれることをとても心強く感じています。サブリーダーだった頃の自分よりも、この2人はチームのことをよく考えてくれているんですよ。「こういうことをやりたい」「こういう方向でいきましょう」など、積極的に提案してくれるので、本当に助かっています。

また、チームをまたいだコミュニケーションはまだ足りないと感じています。チームを超えたつながりをさらに深めれば、会社として新しいアイデアやノウハウを高めあえるでしょう。ぜひ他部署のリーダーと一緒に、チーム間の垣根を低くすることにも取り組んでいきたいです。

――チームを成長させるために、力を入れていきたいことはありますか?

個人個人で能力やスキルが異なりますし、それぞれ取り組みたい案件などの希望も異なります。そういったメンバー1人ひとりの状況や希望を汲み取って、なるべく望ましいかたちになるようサポートしていきたいと思います。そしてメンバーそれぞれの個性や強みを活かして、チーム全体で成長していければ何よりです。そのためには、メンバーの業務状況を日々しっかり把握するだけでなく、実際に直接足を運んで積極的に話す時間を大切にしたいですね。

それから、キャドセンターのCGコンテンツのクオリティをどう担保していくかも追求していきたいと考えています。今は方向性を探っている段階ですが、メンバーを中心にさまざまな人の意見を聞いて、みんなであるべきカタチを考えていけると理想的ではないでしょうか。

――最後に、CGクリエイターにとって、キャドセンターとはどのような会社でしょうか?

キャドセンターは、助け合い、切磋琢磨し合える仲間がたくさんいる会社です。CGだけでなく、さまざまな最先端の技術に長けた仲間がいますので、デジタルコンテンツを幅広く作っていきたいという人にとっても、ふさわしい環境ではないでしょうか。仕事の自由度が高く、やる気や情熱があれば、いくらでもチャレンジできます。もし経験が浅くても、「こういうものがやりたい」という意欲のある人は、ぜひキャドセンターを志望してみてください。

インタビューでは終始、穏やかで落ち着いた語り口だった小須田さん。CG制作チームの新リーダーとして手探りの日々が続く中、それでも業務やチームと真摯に向き合うという想いが伝わってきました。最後に、プライベートな一面も垣間見える追加アンケートでその人柄を深掘りしていきます!

まとめ/理感堂 冨増寛和