Articles cc lab lab #Cinema4D対応社内開発スクリプト

こんにちは、大阪事業部CG制作チーム、入社2年目の竹下です。
キャドセンターでは、作業の「自動化」「効率化」の為に開発チームとデザイナチームが協力して、スクリプトやプログラムの開発を行っています。
今回はオブジェクトの自動配置の為に社内開発されたCinema4D対応スクリプト「TinyScatter」の紹介をします。

3D植栽を手作業で配置し続けた結果…

cc labの過去の記事「樹木の3Dモデリング」で取り上げていますが、不動産のパース画像制作には植栽表現がとても大事です。


最近ではフォトレタッチと呼ばれる植栽写真合成ではなく、シーンの臨場感をより良く演出する為に、3DCG空間に植栽の3Dモデルデータを配置して画像を製作する事が多くなってきました。

しかし、その3Dモデルデータを配置する作業はとても大変です。
物件によっては数百本の木を配置する必要があり、手作業で配置していた時は親指がもげそうになりました…


3Dモデルオブジェクトを自動配置する機能はアプリケーションに搭載されていたり外部スクリプトでもありますが、どれも一長一短。どれも業務の自動化には何かしら足りないところがあり、それではかゆい所に手が届かない!
そんな状況で開発されたスクリプトが「TinyScatter」です。

かゆい所に手が届き、植栽配置が簡単に。

開発に関わった先輩に教わりつつ実際に操作してみましょう。
配置するオブジェクトを選んで、配置先のオブジェクトを選び、パラメータを設定してscatterボタンをクリック、とても簡単でシンプルです。

設定できるパラメータは配置する数を決める【Rate】、配置の密度を設定する【Range】があり、その他には、位置、回転、スケールのランダム設定が可能です。
平面だけではなく高さのあるオブジェクトにも対応しています。
こういったスクリプトやプラグインツールの場合、元々CGソフトについている機能や、他のプラグインと連携して操作することが前提となるので、作業工程や汎用性を考慮したシンプルなスクリプトになっています。
開発担当者に聞いたところ、ちょうど同じような大量配置処理が必要な開発案件があり、技術をフィードバックしながら効率よく作成できたとのことです。

手作業で配置する事を思うと気が遠くなりそうですが、このスクリプトを使えば私の親指も安全です。

今回紹介したスクリプトは社内のデザイナーとプログラマーが意見交換し、作業方法自体の効率化も含め必要な要素を検討しながら協力して開発しました。
開発されたスクリプトは社内に展開され、社員の誰でも使用する事が出来ます。
そして、様々な意見を取り入れつつ「TinyScatter」も使いやすくアップデートされています。
キャドセンターでは今後も業務の効率化を図り、案件に取り組んでいきます。

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