Articles 社員インタビュー 映像制作 アルバイトから映像ディレクターへ数多くの実績を作り上げた、チャレンジできる環境とは

3Dコンテンツ制作会社に入ろうとお考えの人に送る、キャドセンターの業務内容や取り組みを紹介する連載。第8回は、映像制作チームで活躍する、川井 奈緒美さんにお話しを伺いました。

一般的な企業には、雇用形態ごとに仕事の幅が決まっているところが多く、専門性の高い映像制作のような現場では、立場によってはスキルやキャリアを上げづらいもの。アルバイトとして大阪事業部に入り、現在は東京本社の映像制作チームで正社員として活躍している川井奈緒美さんは、ステップアップを実現した一人。積極的なチャレンジが歓迎されるチームの魅力をうかがってみました。

【社員プロフィール】

川井 奈緒美(かわい なおみ)
2010年10月:株式会社キャドセンター 入社
映像制作チーム所属
2010年に大阪事業部アルバイトとして入社。その後契約社員、正社員となり、2018年には東京本社 映像制作チームへ異動し、現在は映像ディレクターとして活躍中。

図らずも入った映像制作チームで、良好な人間関係と案件の充実感に驚く

――当初、キャドセンターの映像制作チームにアルバイトとして入社されたとのことですが、それまでの経緯を簡単に教えてください。

昔から、映像制作の道に進みたいと考えていました。きっかけは、ミュージックビデオが大好きだったことです。そこから映像制作に興味を持ち、大阪のクリエイティブ系専門学校に入って、映像制作を学びました。でも映像制作を勉強しているうちに自分には向いていないのでは…と思いはじめました。それで進路に悩んですぐには就活せず、卒業してから、あえて映像系じゃないジャンルの仕事を探しました。

そんなときに出会ったのが、キャドセンターの求人です。経験のないCG制作のアルバイト求人でしたが、未経験でもOKということだったので、応募しました。それで2010年10月にアルバイトとしてキャドセンターの大阪事業部に入り、CG制作の研修からスタートしました。ところが、私の学生時代の経験から、映像制作チームに来てほしいという話になったのです。「映像制作ができる人に、わざわざCGをやらせるのはもったいない」と。正直びっくりはしましたが、柔軟に人を見てもらえる社風なのだなと感じました。

――学生時代は映像制作系の人間関係に難しさを感じていたようですが、入社後の印象はどうでしたか?

学生時代のように人間関係のいざこざはありませんでした(笑)。入社当時、撮影現場では強く言われるような場面もありました。でも上長が現場の空気が良くなるように立ち回ってくれました。会社の一員として『丁寧に扱ってもらえる環境なんだなぁ』といい意味でギャップを感じました。

――その後も、ずっと映像制作チーム一筋だったのですか?

アルバイトで入社してから、契約社員、正社員とステップアップしていきましたが、ずっと映像制作チーム一筋ですね。本当は飽き性なのですが、このように映像制作を長く続けられたのは、キャドセンターで携われる案件が豊富だったからかもしれません。キャドセンターでは不動産の紹介コンテンツなどを多く制作していて、入社当初はこうした不動産関連の案件が多めだったのですが、いろいろとスキルを身に付けていくうちに、他の制作も頼まれるようになっていったのです。大学のプロモーション用映像や水族館のコンテンツ映像なども作りましたし、さまざまな案件を手がけられて充実感があるので、飽きずに続けてこられたのだと思います。

近畿大学 キャンパス紹介アプリ「近大未来map」

オープンキャンパスに来た学生に、これからの近畿大学のキャンパスがどう変わるかを知ってもらうためのアプリ。川井さんは、説明映像の撮影と編集を担当しました

海遊館 企画展「海遊館の顔博」顔カメラ

顔に特徴のある魚やその生態系を解説する期間限定企画展「顔博」の目玉コンテンツ。画面で質問に答えると、自分と似た生態の魚の顔が自分の顔にリアルタイムに合成されます。川井さんが担当したのはコンテンツ映像の制作です

雇用形態に関係なく、ステップアップへのサポートが手厚い

――アルバイトから正社員まで、どのようにキャリアアップしていったのかを教えてください。

最初はアルバイトとしてアシスタントディレクターから始めました。下積み的な立ち位置ですね。でも、サポート役ばかりではなく、シナリオの書き方を教わりながら、できそうな部分の制作に積極的に参加させてもらえました。撮影についても、学生時代からやっていたこともあり、できる部分は一人でやらせてもらえましたね。案件のシナリオを一人で担当できるようになったのは、3年目ぐらいだったかと思います。5年目になる頃には、案件全体のディレクションまでできるようになっていました。

キャドセンターでは、雇用形態によって仕事内容や役職が変わるわけではないんです。業務においては、アルバイト、契約社員、正社員の壁がありません。本人の能力次第で、アルバイトでもディレクターになれるチャンスがあります。アルバイトや契約社員でも任せてもらえることが多いのでぐんぐんスキルアップしていき、正社員になりました。

――その後、大阪事業部から東京本社への異動もあったそうですね。どういった経緯で異動することになったのでしょうか?

入社して8年目のころ、ディレクターとしてどうしていけば良いのか悩んでいました。そんな時「ディレクターとして成長するために東京で研修してみるのはどうか?」と東京本社にいた元上司から提案をいただき、スキルをさらに上げたい思いもあって、喜んで東京本社異動の稟議書を提出しました。いち社員の立場やキャリアにもしっかり気を配ってもらえるのは、とてもありがたいことだと思います。

――大阪事業部と東京本社の違いはありましたか?

基本的には大阪事業部でも東京本社でもあまり変わりません。大阪事業部では、ディレクターが私以外おらず、自ら積極的に学ばなければいけない環境で、その分責任も裁量も大きかったです。不安もありましたが、上司や先輩からのサポートがあったので、とても心強かったですね。

東京本社に異動してからは、ディレクター経験豊富な上長に相談し、さまざまな助言をしてもらえています。それによって、ディレクターとしての自信がついてきました。

――上長からの助言で、印象的だったものを教えてください。

構成を書き始めるとき、上長や外部の作品を真似してスタートすることにコンプレックスを抱いていました。上長にそのことを相談すると、「自分も真似することはたくさんあるよ」と話してくれました。「それを必要な場所で使ったり組み合わせたりするセンスは自分のものだから、真似を悪いことだと思わず、自分の成長につなげていく『真似』をしていけばいいと思うよ」と。そう言われて目から鱗が落ち、今まで抱いていたモヤモヤが晴れました!

自ら志願したディレクターとして、魅力が伝わる表現を追求する日々

――映像制作チームにはどのようなメンバーがいるのでしょう?

東京本社の映像制作チームは6人構成で、機材管理からシナリオ制作、撮影、編集まで幅広くできる上長がチームをまとめています。そのほかのメンバーは、撮影や編集、CG制作など、それぞれが得意とする分野を中心に業務に当たっていますね。各分野のスペシャリストがいるので、自分がわからないことなども相談しやすい環境です。

――川井さんの業務について詳しく教えてください。

さまざまな業務に関わってはいますが、基本的にはディレクター業務が中心です。自分から「ディレクターをやりたい」と手を挙げて、任せてもらいました。具体的には、シナリオ制作はもちろん、演出も手がけますし、編集まで自分でやりますね。撮影することはそこまで多くはありませんが、三脚にカメラを据えて撮ることもできます。どの工程も本当に楽しいですね。映像にナレーションの声が入って仕上がった瞬間は特に。やっぱり、映像を作るのが好きなんだと思います。

――そんな川井さんの代表作を教えてください。

旭化成川崎製造所の紹介映像ですね。この製造所はアクリル・ケミカル事業で世界最高水準の製品を数多く生産している工場で、先方は工場見学のかわりになる紹介映像をご希望されていました。ただ、2019年の終わり頃にスタートしたため、ちょうどコロナ禍と重なって、製造工程など撮影できないものが多くなってしまったのです。そこで、どういう映像にしていくかを先方と綿密にご相談し、従業員へのインタビューを多く織り交ぜながら紹介していく方向に調整しました。非常に充実した内容にまとめられたと自負しています。

――どのような部分にこだわりましたか?

何より大切にしたのは、視聴者目線のやさしい表現です。一般になじみの薄い化学製品の製造をテーマにしているため、ていねいな図解を盛り込んだり、難解な内容をソフトな表現に落とし込んだりして、わかりやすくまとめるよう心がけました。また、クライアントは未来につながるようなイメージを希望されており、そのイメージを形にする表現にもこだわりました。その結果、クライアントから高く評価していただけました。

それから、この案件に限ったことではありませんが、最初にクライアントや商材、テーマについてよく調べて、素敵な部分をちゃんと見つけることを大切にしていますね。対象に対する愛情があるからこそ、それを輝かせることができるのだと思っています。

旭化成川崎製造所 紹介映像

この紹介映像では、川井さんはディレクションを中心に、編集まで幅広く担当。とりわけ重視したのは視聴者目線。イラストはデザインチームと相談するなどして、わかりやすい表現を追求したといいます

――今後、どのようなことに挑戦していきたいと考えていますか?

今までは上長や先輩から教わる立場でしたが、これからは逆に、後輩たちの育成に関わってみたいと考えています。これまで培ってきたノウハウを引き継いでいければなと。人に教えることを通して、自分の頭の中も整理できますし。チューターのような立場を積極的に任せてもらえるように、ぜひ頑張っていきたいですね。

――映像制作したい人にとって、キャドセンターはどのような会社だと思いますか

キャドセンターは幅広い案件を扱っている上、案件に最初から最後まで携われることが多いので、高い達成感と充実感を感じられる会社だと思います。

同じチームに多種多様なメンバーがいますから、お互いに相談しながらベストな解決策を見つけられるのも理由の一つです。また、クライアントと直接密にやりとりすることで、ニーズにマッチした映像が作りやすいところも魅力ですね。

そんな川井さんの直筆アンケートを最後にご覧ください!

アルバイトからの入社で、今では映像制作チームの主力としてご活躍されている川井さん。常に新しいことへチャレンジする姿勢や、それを後押しする周りの環境が素敵でした。さまざまな案件に関わることで表現の幅を広げられるのも映像制作としては魅力的ですね。

まとめ/理感堂 冨増寛和